タンゴのホールドは、両足を揃えたところから、
右足を後ろに「スリップさせる」ところから始まる。
4つの方法のうち、
【D】の極意は、何処にあるのか?
この方法を提唱しているのが、
金沢正太先生と、ダンスファン誌。
愛読者・支持者は、かなり多い。
上半身(へそ)を壁に向けたまま、
両足の踵(かかと)を中心として
両足を45度左に向け、
壁に向かって、ボディを進める。
足とボディの角度の相対的な関係は、
足は、ボディに対して45度「左」
ボディは、足に対して45度「右」
になります。
「カニ歩き」とまではいかないけれど
「斜め歩き」こそが、タンゴの極意
・・・・ということになりそうです。
この方法だと、
ボディは常に、足に対して右斜め、
つまり相手の女性の方向に進みます。
結果的に「二人のボディが離れない」
理論的に、完璧です。
でも、「斜め歩き」の利点は、それだけでしょうか?
もっと、重要なポイントがあります。
スリップ・バックしたホールドの作り方は、書いてあるとおり。
問題は、なぜ、こんなことをするのか? ってこと。
重要なのは「フットのどの位置に基本的なバランスを感じるか?」という点です。
基本的に、タンゴは「土踏まずのアーチの部分で、バランスを感じる」。
ここまでは、誰に習っても、同じ答えになります。
ここまでは.....
土踏まずのアーチでバランスとを取る方法としては、
土踏まずのアーチを押し潰し、
土踏まずで床を踏むことで、
土踏まずのアーチにバランスを感じとる。
そして、土踏まずを踏み潰しながら、
踵を持ち上げながら前進する方法
と
踝(くるぶし)に体重を乗せながら、
踵で床を踏む力を最大化させておいて、
土踏まずのアーチを持ち上げる力で前進する方法。
大きく分けて、2つの方法がありますが、
どちらの考え方(歩き方)をするか?
・・・という考え方の違いですね。
金沢正太先生の「斜め歩き」の方法では
一歩一歩、歩くたびに、確実に
「土踏まずのアーチを押し潰す」ことで、
「土踏まずの位置にバランスを感じる」
という方法です。
金沢正太先生の「斜め歩き」の練習方法は、
一見すると、奇怪な練習のように思えますが
日本のプロ教師が教える「タンゴ」は、
多かれ少なかれ、金沢正太先生と同じ
考え方に基づいて教えているように思います。
この本を、先に読み進んでいけば、
「日本のプロ教師が教えるタンゴ」の原点が、
はっきり見えてくるように思います。
単刀直入にいえば
「ライズしない=土踏まずを押し潰せ」
「土踏まずを潰す=斜め歩きの追求」
・・・という具合ですね。
そんなところから、
タンゴ=膝を曲げて、沈んだまま
みたいなのが、広まったんだろうな。
もう少し、話しを続けたいんだけど、
金沢正太先生程度のレベルだと、
「信用しない」人も多いだろうから、
トップクラスのプロ教師の「文献」を、
先に、紹介したほうがいいかな?
|