タンゴという種目は、他の種目とは違う特徴がある。
だから「タンゴを習うことで、学べる」部分は多い。
その一つが、「右足をスリップさせて、少し後ろに下げて立つ」という基本の立ち方。
田舎モンは、なにも考えず、最初から左足を前、右足を後ろに置いて立つ。
これではタンゴは学べない。
これではダメなのである。
両足を揃えて立ってから、
右足をスリップさせながら右足を後退させ、
左右の足にズレを作る。
この動作が、重要なのである。
今回は、【A】~【D】のうち、
質問のあった【D】の方法を説明する。
壁に向かって、両足を揃えて立ち
↓↓↓
足首を曲げ、爪先を持ち上げて、
両足を左に45度回転させる、
↓↓↓
おへそは壁、足は斜めに向けたまま
足の裏で、床を強く踏みしめながら
壁に向かって、ひたすら歩いてみる
最初はメチャクチャ歩きにくいけど
なんかの罰ゲームだと思って、
我慢して、慣れるまで、やってみる。
おへそを壁に向けて前進すると、
自然に「左にカーブを描くウォーク」
になることに気づきます。
相手におへそを向けたまま、
横方向に進むことも、簡単になります。
(クローズド・プロムナードとか)
解剖学的にも、整体学的にも完璧です。
【D】のスリップ・バックによって、
最大のメリット(学べるもの)は、
足の裏を斜めに使えるようになる
・・・という点です。
普段の足の裏の使い方では、
踵(かかと)から爪先に向かって、
体重が抜けていきます。
ところが、
足の裏全体で床を強く踏み込むと
左足は、外くるぶしから母趾球へ、
右足は、内くるぶしから小趾球へ
斜めに体重が抜けていくようになります。
「どっかん・ターボ」みたいなもので
足の裏全体で床を踏み込んだ瞬間、
足の裏の感覚が変わって、
同時に、ボディの向きが変化します。
この感覚に慣れれば、タンゴだけではなく、
いろんな種目に応用できます。
わたしは【A】派なので、この動作は使わないのですが、
この足の裏の変化を駆使して踊ってるプロの先生は、
都会には、たくさんいると思います。
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