いろんな人と社交ダンスを踊っていると、面白い現象に遭遇する。
プロ教師に、一度もダンスを習ったことの無い、
自分の親の年代の(高齢者)のおばちゃんの方が、
元A級プロに、習っている同年代よりも、踊りやすい!
...みたいなことに、ちょくちょく遭遇する。
なんで、こんなことが起きるのか????
理由は簡単。 左重心と右重心の違い。
タンゴウォークで、比較すれば、一目瞭然。
下の図は、低い姿勢で、右足1本で立ったときの、
左重心と右重心の違い。
右足1本足で立った姿勢から、左足を斜め前に出して、
右足を(左足の少し後ろ)寄せてくると、
タンゴの「スリップ・バック」と同じ姿勢を
作ることが出来ます。
このとき、ボディの違いに明確な違いが出ます。
左重心では、ボディに左回転のテンションが掛かり
右重心では、ボディに右回転のテンションが掛かります。
同じタンゴの、基本的なホールドなのに、
カラダの「ねじれ」が、まったく正反対になるので、
違うタイプは、メチャクチャ踊りにくいんですね。
冗談みたいな話だけど、実際、そうなります。
【左重心でのタンゴホールド】
左重心では、正面には足を出しにくいけど、
斜め方向には、大きく足を出すことができます。
なので、左足を「左斜め前」に出すのは、超簡単!
ここから、右足を引き寄せてくれば、
ボディには、左回転のテンションが掛かります。
【右重心でのタンゴホールド】
右重心では、真っ正面に大きく足を出せますが
斜め方向に進むことは、難しいです。
なので、タンゴウォークを想定して、
左足を左斜め前方に出すときは、
思いっきりボディを左にねじる必要があります。
しかしながら、右足を引き寄せた時には、
ボディは強烈な「右回転のテンション」が
掛かっているはずです。
ダンスホール育ちの「おばあちゃん」は
臨機応変なので、左重心のタンゴを踊れます。
タンゴホールドのボディは「左回転」です。
でも、A級プロに習った生徒は、
右回転のタンゴホールドを作るかと思います。
実際、このとおりやれば、
ボディは「右回転」のテンションが掛かります。
太田先生は、典型的な右重心だと思います。
膝が高く上がるのは「右重心」。
まっすぐ足を出せるけど、斜めに進めないので
カラダを大きく左にねじって、左足前進。
左足、斜め前方に前進の後、右足を揃えてくると
おもいっきり、内股になります。
この状態で、ボディには強い「右回転」が、
掛かっているはずです。
統計を取ったわけじゃ無いけど、調べた限り
多くの日本のプロ教師が教える、タンゴは、
「ボディを右回転させて、ホールドを作る」
なんですよね。
一方、ボディを左回転させたタンゴホールドは、
日本国内では、少数派(絶滅危惧種)です。
外国人の動画見てると、外国では、左重心が、
多数派のような気がするけど、ここは日本。
どうにもならん!
両方あるなら、両方あるって、言えばいいのに、
プロ教師は、絶対、そういうことを言わない。
なぜ、言わないのだと思いますか?
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