うとうとと寝てたら、朝になってしまった。まぁいいか。
ダンス八景 第六弾 行ってみましょう。
VHSのビデオから、DVDに代わり、そしてネット動画。
時代と共に、ダンスの動画を見る機会が増えてきている。
それと同時に、世界のトッププロの踊りをみて、トッププロの
カラダの動きを研究(というより推測)して、自分のダンス技術の
向上につなげよう・・・・という人も増えている・・・はずである。
だが、しかし。。。
燕尾服を着ている男性の精密なカラダの動き(筋肉の変化)なんて、
動画を見ただけでは、絶対に理解出来ない・・・・と思う。
そして、トッププロは「ホールド作り」が完成域に達しているので
「ホールドを作る段階」で、トッププロとの違いがあれば、
トッププロとの体の使い方は、同じにはなり得ない・・・と思う。
にも関わらず、多くの人は、それに気づかない。
だから、多くのドラマが生まれる。
「左腕を持ち上げて、左肘を適度に曲げる」
初心者だろうが、世界チャンピオンだろうが、やることは同じ。
これが、ホールドを作る、一番最初の行動である。
この「左腕を持ち上げる」という単純な動きから「ドラマ」が生まれる。
セーターを着る際、左腕をセーターに通すときには、
左の手首は、外側に回転する。(左手の前腕が回外する)
ボクシングの左パンチや、相撲のまわしを掴もうとするとき、
左の手首は、内側に回転する。(左手の前腕が回内する)
どちらでも、安定したホールドを作ることができるけど、
両者で「カラダの動きは正反対」になる。
「崩れないホールドが作れるようになった」ということは、前腕の回内/回外が
うまく使えるようになってきた・・・ということでもある。
どちらの腕の使い方を「理想」とするかは、先生との出会い。
まさに、ダンス人生を決める「ドラマ」である。
なにも考えずに、肘を曲げながら腕を持ち上げて行くと
ホールドが安定しないので、腕全体をカチンカチンに固めようとする。
ホールドが崩れると「先生に叱られる」ので、必死にホールドを造ろうとする。
この状態で踊る(トッププロの動画から、カラダの使い方を取得する)
「肩を回転させる」「背中(胸と腰の間)を回転させる」「骨盤を回転させる」
みたいな、単純な動きを使って、カラダ(胴体)に「ねじれ」を作ろうとする。
いうまでもなく、トッププロのカラダの動きは、こんな単純なものでは無い。
セーターを着るときに、セーターに腕を通すと、左の手首が外側に回転する。
左前腕が回外しながら、腕がセーターに,スーーーっと通っていく。
この状態からホールドを作っていくと、「背骨に頑丈な軸」ができる。
重心感覚が「背骨」に集中し、すべての動きが「背骨」に集約されていく。
背中とか、肩甲骨とか、そのあたりについている、複雑な筋肉を、ダイレクトで
動かすことができるようになってくる。
「○○筋を伸ばせ」とか、「ここは○○筋と前に出せ」とか、医学博士でも
知らないような「複雑な筋肉の数々」を、ピンポイントで操作ができるようになってくる。
直感的な「足首を伸ばして送り足を使え!」とか、「膝を伸ばしてライズしろ!」
とか、自由自在にカラダ中の筋肉を、ダイレクトに操作することができるようになる。
一方、ボクシングの左手のパンチで、左腕を伸ばしていくと、左手首が内側に回転し
左腕の前腕が回内する。
感覚的な重心が背骨から、拳(こぶし)に移動していく。
腕(てくび、こぶし)に体重にのせるとか、「体重を腕に預ける」とかそんな感じ。
カラダ全体の筋肉が適度に固定されて、カラダのねじれを作ることが出来なくなる。
「○○筋を動かせ」とか言われても、カラダの特定の部位だけを動かすことが出来ない。
カラダの特定の部位を動かしたり、カラダをねじったりすることは出来ないけれど、
手の指をほんの少し動かすだけで、カラダ全体が大きく動き出す。
手の指の向きをほんの少し変えるだけで、カラダ全体が大きく回転する。
手の指を動かすだけで、足の裏が反応し、カラダ全体が動くのだから「○○筋を使え」
とか、「XX筋を動かして前に進め」なんて概念はまったく通用しない。
腕の指と足の裏が繋がっている「特定の筋肉」など、存在しないので、当然といえる。
どちらの先生に習うかで、社交ダンスの将来の運命が決まってくる。
ダンス教室であれ、ダンスサークルであれ、特定のカップルであれ、
いつも同じメンバーで踊っていれば、知らないうちに、ホールドが安定していくと同時に
腕の使い方が決まってくる。
特定の先生と個人レッスンを受けていれば、先生と同じ腕の使い方になってくる。
何年も同じサークルの中にいると、サークルの上級者と同じ腕の使い方になってくる。
いろんな場所で、いろんな人と踊っていると、「カラダの使い方が、違う人」と出会うことがある。
でも、狭い集団の中に何年も閉じこもっていると「狭い集団がすべて」になってくる。
多くの人にとって、ウケのいいのは、セーターに腕を通すときの腕の使い方。
ピンポイントで、背中の「○○筋肉」とか「○○筋」とかを、ピンポイントで動かせるので、
「世界チャンピオンの動画をみて、世界チャンピオンと同じ踊り」・・・・のような踊り
をすることが簡単に出来る。
口コミで、たくさんの人が集まってくるサークルとか、
25分4000円とか5000円とかのクソ高いレッスン料にもかかわらず、大勢の生徒を
抱えているダンス教室とかは、こちらのタイプが多いような気がする。
初心者にとっても、感覚的にわかりやすいし、指導もわかりやすいからね。
「背骨に軸を作って、○○筋を動かせ!」という指導を受ければ、多くの生徒は大絶賛!!
「重心を手首に移してから、カラダ全体を動かせ」とかいう指導をすると「何言ってんだバカ!」で終わり
「CBMはねじってはいけない」とか言ったら、「CBMはねじることなんだよ、バカ!」と罵倒される。
高級外車にのり回るプロ教師と、いつまで立っても生徒がつかない教師の違い。。。。
生徒がなにを、必要としているか??? まぁ、いろいろあるわ。
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