「送り足」というのは、武道・武術にもあるし、社交ダンスにもある
youtubeの動画は「武道の送り足」ばかりで、「社交ダンスの送り足」の動画は存在しない。
どこのプロ教師でもいいから「社交ダンスの送り足」の動画を投稿すれば良いと思う。
世界中の武道・武術関係者が見るだろうから、視聴者数500万件とか、簡単にいくかもしれない。
武道武術の送り足(という足さばき)は、練習しなくても、誰でもできる! 超簡単。
やってみると面白い。
通常歩行は「歩み足」といって、右足を出す、左足を出す、右足を出す・・・の順。
左右の足を交互に出すので、出した足に体重を載せていけば、カラダ(上半身)は
滑らかに前方に進んでいく。 難しい「骨」とか「筋肉」の説明なんか不要ですね。
「送り足」は、右足を出す(伸ばす)、左足を引き寄せる、右足を出す・・・・の順。
右足を伸ばしたときも、左足を引き寄せた時も、右足が前方にあり、左足が後方にある。
(武道・武術の)送り足(という足さばき)で面白いのは、
「一歩一歩、左右の足に体重を載せかえながら進むと、カラダがブレまくる」
後ろにある足、つまり、引きつけた方の足(この場合は左足)に体重を乗せると、
カラダの動きが逆行する(前方に進んでいた上半身が、後方に引っ張られる)ため
滑らかな動きにならず、ギクシャクした上半身の動きになってしまう。
シャッセであれ、ロックであれ、「伸ばす・引き寄せる・伸ばす」の動作をした場合
後ろ側の足(引き寄せる側の足)に体重を乗せてしまうと、カラダ(上半身)の動き
が止まってしまう。
カラダの動きを止めないようすると、後ろ足を引き寄せた時「足がカラダについてこ
ない」という最悪の現象が発生する。
(オーバーターンの後の)ターニングロックとか、シャッセロールとかは、
「(武道・武術でいう)送り足の動作」の間に、「回転動作」が加わったものだと考える
と、「(武道・武術の)送り足」を練習したら、上手になりそうだ!!とか思えてくる。
そんな難しい足形(ステップ)を持ち出すまでも無く、
「ナチュラル・スピンターンの2~4歩目」も、「(武道・武術でいう)送り足」なのである。
左足を、前方(遠く)に向かってスウィングさせながら、ラテラル(横向き)スウィングに変える。
そして、ライズしながら、右足を左足に揃えてから、ロアしながら右足を後方に伸ばしていく。
「左足(前方から横に変化)を伸ばす・右足を揃える・左足(後方)を伸ばす」ですね。
よく日本のプロ教師が、生徒にやらせている「ワルツのボックス」も送り足の一種。
「右足伸ばす・左足揃える・右足伸ばす・左足揃える→左足伸ばす・右足揃える・左足伸ばす→」
単純に、伸ばす・揃えるの繰り返しなので、「武道・武術の送り足の一種」だと考えると、
わかりやすいですね。
だったら、「武道・武術の送り足」の、体重移動がどうなってるかを考えながら
「武道・武術の送り足」を練習したら、滑らかにカラダが動くなる・・・・かもしれない。
大きく滑らかにワルツを踊るためには、「武道・武術の送り足」を知ることは、
とても重要なことだと思います。
普段から「送り足・送り足」と叫びながら、死ぬまでに一度も「武道・武術の送り足」を
やろうとしないプロ教師が、たくさんいるような気がする。
痛々しいくらい激しい・粗っぽい・よく言えば野性的な動きをしているのに、歩幅はそれほど
大きくない。むしろ小さい。
こういうのが「新しい踊り方」とかいって、最近の競技会では大絶賛される傾向みたいだけど、
それって、根本的に何かが違うんじゃ無いかな? ・・・とか思う。
競技会なんて、男女が抱き合ったまま、1mくらいジャンプしたまま、空中で静止すれば
1年足らずで、競技会で優勝できるかもしれないぞ! どこぞのマンガのマネをすれば良い。
それが出来ない人は、「武道・武術の送り足」を練習して、地道に滑らかなカラダの動きを
身につけるのがいいと思います。
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