今回は、体重移動。
2本の足を前後に開いて、カラダを「後ろ足の上」から「前足の上」に移動させる。
子供から高齢者まで、誰でもできる簡単な動き。 しかも、1秒も掛からない。
どうやって、体重を移動させるか?
カラダの中にある「大きくて重たい塊」を動かせば、カラダ全体が動く。
「アタマを動かす」か「肝臓」を動かすか「中身が詰まった小腸」を動かすかで、
体重移動のカラダの動き(ダンスならば踊りの基礎)が、根本から変わってくる。
「アタマを動かす時」の体重移動は、簡単すぎて面白くないので省略。
これは、「左腕と肋骨の枠(frame)」及び「右腕と肋骨の枠」を作っておいてから
「腕を使って、肝臓をすくい上げながら、腕の筋肉に変化を与える」ことによって
カラダを前方に運んでいく方法。
「肝臓をすくい上げている」ので前足の力を極限まで抜いておくことが出来ます。
そして、後ろ足の足首は曲げたままにしておきす。(腕の筋肉の変化がカラダ全体に反映しやすくなる)
へそを左斜め前に向けた姿勢。
武道で言えば、相手に右半身を向ける「右半身(はんみ)」の姿勢ですね。
原理的には、「肝臓をすくい上げて、肋骨の下から持ち上げる」は、
左手の左回転(外側へ回転)なので、これに左手の右回転(内側へ回転)を加えてやれば
カラダ全体が前方に進んでいきます。
これは、左足を前に出したときの「左半身(はんみ)」の姿勢での体重移動。
肝臓は「右の腹部」にありますから、「どちらの足が前」かで、カラダの動きが変わってきます。
左足を前足にして、カラダを前方に運んでいけば、
「左足を支え足にして、右腹部を持ち上げた姿勢」になりますから、
上半身が左足を通過する以前に「高い姿勢」なって、右の足首は伸びていきます。
「肝臓をすくい上げながら」スローフォックストロットを踊った場合、
ボディが左足の上を通過する時点で、カラダ全体が高くなりますが、
ボディが右足の上を通過する時は、カラダは高くなりません。
フットワークも、カラダの向きも、「フェザーステップ」と「スリーステップ」に
ほぼ完全一致するのですが、日本の社交ダンスのプロ教師は、これを認めません。
(完全に無視! 一貫して無視! 死ぬまで無視! 無視・無視・無視!)
ところで・・・・
日本の社交ダンス(スタンダード種目)は「枠(frame)の踊り」では無く、
「軸(axis)の踊り」なので「肝臓をすくい上げる」という概念は、存在しません。
「支え足のボール(拇指球のあたり)で床を押して、前足を伸ばすのが基本」
これで右足を伸ばしていけば、肝臓は思いっきり沈み込みます。
これが基本であり、そこから「日本の社交ダンスの基礎」が始まるわけです。
体重移動は「片方の足首を曲げて、反対側の足首を伸ばす」のが基本です。
曲げている足首を伸ばして、伸びている足首を曲げれば、カラダが前方に動きます。
「深く曲げている足の上に、上半身を置いて、完全に静止する」のが基本です。
反対側の足首は完全に伸ばして、体重をゼロにする。
動きの原理は二等辺三角形の頂点である「中身の詰まった小腸」を運んでいく
・・・ですね。
指導者には、「教師試験」を義務づけ、プロ教師による「足首の屈曲」の指導を
徹底させることにより、
「子供から高齢者まで、初心者からチャンピオンまで、全く同じ基礎で踊る」
ことが可能になります。
日本の社交ダンスには
「足首の屈曲角度を固定したままで、支え足の上をボディを通過する」
という概念は、まったくありません。
「片方の足首を曲げたら、反対側の足首は伸ばす!それを繰り返せ!」
というのが踊りの基本です。
なので、日本の社交ダンスは
「子供から高齢者まで、誰でも同じように、平等に踊ることができる」
というメリットがある反面
「足首の屈曲角度を、ほとんど変えずに歩く習慣の人」や
「かかとを踏み込みながら、階段を上がっていく人」
が「日本の社交ダンスの基礎」を習えば習うほど、アタマの中がパニックになって、
「一歩目を踏み出すこと」すら出来なくなります。
日本の社交ダンスに疑問を持った人は,武道の基礎を調べ見るとか、
ストリート系のダンスを学んでみるとか、いろいろあるだろうけど
一度「日本の社交ダンス」から距離を置いた方がいいでしょう。
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