「歴史を学ぶ」と、いろんなことが見えてきます。
少し前まであった、風俗営業法では、
ダンスホールは10ルクス以上、ダンス教室は20ルクス以上
それ明るさが必要とされていました。
法律で決められていた...ということは、
法律が無かったら、これ以下の「くら~い」場所で営業しようとする
ダンスホールや、ダンス教室があったのだろう
...と推測できます。
(そうじゃなければ、そんな法律できないから)
「ダンス教室は、20ルクス以上」という法律。
20ルクスの薄暗い場所で、ダンスを教えるのを、想像してみるといい。
一昔前のプロ教師主催のダンスパーティにいくと、わざと部屋を暗くして
「お化け屋敷大会」みたいな感じで、パーティ券を売って人を集めてた。
お化け屋敷みたいなところに、たくさんの男女を押し込んで踊らせる。
そういうことをやってたのが、一昔前のプロ教師...だな。
昔のプロ教師は、社交ダンスは「お化け屋敷」みたいな場所で踊るモノ
部屋を暗くするのは、お客様への「サービス」です...て感じ。
ダンスホールも、そんな感じ。
薄暗いし、たばこ臭いし。当然のごとく18歳以下は入れない。
ちなみに、「かがやき練習会」の会場は、1000ルクスくらい。
プロ教師主催のダンスパーティは「電気を消す」ことから始めるけれど、
「かがやき練習会」は、「全部の電気をつける」ことから始まる。
そうやって、プロ教師主催のダンスパーティと、差別化してきた。
最近は、社交ダンス全体が、健全化してきたので
お化け屋敷みたいな暗いところは、少なくなってきてます。
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で、歴史を辿っていくと、昔は
「薄暗くて、たばこ臭い、ダンスホール」で
見よう見まねで、ダンスを覚えていく」
という人が多かったはず。
そして、ダンスホールで踊ってる人の中から、
「ダンス教室で、正しいダンスを習おう」
という人が出てきたわけだけど、
年々、そういう人の比率が高くなった。
...というのが、時代の流れかな。
日本の歴史を遡ってみると、
「プロ教師が、未経験者を、集める」
という歴史は、存在しないように思います。
ダンスホールや、公民館パーティにいる人を、
ダンス教室に「引き抜いて」きて、差別化する
という歴史は、当たり前のように存在する。
でも、それに対して、
プロ教師が、自ら、未経験者を、ダンス界に引きこむ。
という歴史は、昔も今も、存在しない。
日本にいる多くのプロ教師は、
「未経験者を、ダンス界に引っ張り込む」
というノウハウを、持ち合わせていない。
...ってこと。
「プロ免許の無い人は、ダンスを教えてはダメ」
というルールを作り、
指導を受けてないダンス愛好者を「教え魔」と罵る。
それが「正義」なのであるならば、
プロ教師が、未経験者をダンス界に引っ張り込んで
未経験者を、辞めさせないように、育てあげて、
ダンスホールや、公民館パーティに送り出す。
それっくらいのことをやらなければ、スジが通らない。
プロ教師は、そんなことやらないし、やる気もないでしょ!
今、プロ教師が、いままでやってきたことは、
ダンスホールや、公民館パーティから、めぼしい人を引き抜く。
ことだからね。
日本の社交ダンスが、如何に「矛盾」に満ちあふれているか、
多くのプロ教師は、気づいてないような気がする。
誰も、プロ教師に「社交ダンスの歴史」を教えないし、
プロ教師は「ダンスの歴史」に関心を持たないから...
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