社交ダンスは、ダンスシューズを履いて踊るのが一般的ですが、ダンスシューズには、大きく分けて2種類のシューズが存在するようです。
では、スタンダード種目(ワルツやスローフォックストロット)を踊るためには、どちらのシューズを選んだ方が良いでしょうか?
正解は、どちらでもいい! 「好み」で、好きな方を選べば良い。
すべては、この一言に尽きます。
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今回は「靴底が固定されている靴」について考えてみることにする。
こちらの靴は、母趾球・小母趾球よりも後ろの部分が、固定されているのが特徴。
なので、靴の真ん中の「靴底と床と接しない空洞の部分」、言い方を変えれば「ボール(母趾球)とヒール(踵)の中間」に強く体重を掛けたとしても「靴の真ん中が沈み込むことは、あり得ない」。
この靴での体重移動の考え方は、とてもシンプルです。
「靴の真ん中が沈み込むことは、あり得ない」のだから、足の裏に掛かった、体重は必ず、靴のボール(母趾球側)とヒール(踵)側に分散される。
ならば、靴の下に2つの体重計をおいて、体重を移動させてみれば良い(頭の中でイメージすればよい)
まずは、靴のヒール(踵)側(の体重計)に体重を掛けてみる。
60キロの体重の人が、240gの靴を履いているならば、ボール(母趾球)側の体重計をゼロに近づけていけば、ヒール(踵)側の体重計は60.24kgに近づいてくるはず。
人間の足は、ヒール(踵)の上にあり、足の上に上半身があるのだから、膝を伸ばしてまっすぐに立っていれば、靴のヒール(踵)側の体重計に、体重を掛けることは、簡単だと思います。
次は、靴のボール(母趾球)側と靴のヒール(踵)側、両方の体重計に均等に体重を掛けてみる。
靴底が曲がらない靴の場合、足首を緊張させておいて、「足首の表側(表面に近い部分)」に集中的に体重を掛けておけば、両側の体重計に
体重が分散されます。
膝を倒して、足首を少し深めに曲げながら、膝を前方に倒していけば、比較的簡単にできると思います。
足首の緊張させ具合によって、両方の体重計に掛かる体重の配分を調整できるはずです。
最後に、靴のボール(母趾球)側の体重計に、体重を掛けてみる。
靴のヒール(踵)側の体重計を、ゼロに近づける。
人間の「足」というか「脚」(足首よりも上の部分)は、踵の上についていています。
いくら、足首を深く曲げて、思いっきり膝を前方に倒すことは出来ても、ボール(母趾球)の上に「脚」を持ってくることはできません。
あくまで、ボール(母趾球)の真上にあるのは、「空気」です。
靴底が曲がらない靴を履いて、ヒール側(母趾球)側の体重を「ゼロ」にしようとすると、必要以上にヒール(踵)が浮き上がって、足の裏の一カ所に体重が集中して、踊っているうちに足の裏の一部が痛くなる危険があります。
実際に試してみるとわかりますが、靴のヒール(踵)側に掛かる体重を「ゼロ」に近づける、もしくは、靴のヒール(踵)側がほんの僅かに床から浮いている状態を保つことは、想像以上に難しいです。
これをやるには、今まで気づかなかった「なんらかのテクニック」、もしくは、「思い切った発想の転換」が必要になってくるかもしれない。
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追伸:
社交ダンスの基本は、「ボールの上に立つこと」と言われています。
これを、どのように解釈して、どのように生徒に教えるか?
それが、社交ダンスを教える「先生」の役目だと思います。
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