「丹田から発せられる力」を利用して、ホールドを作る。
丹田から発せられる力は、どういうルートを通って、腕に向かうのか?
「丹田からの力は、肝臓という臓器を貫通しない、肝臓という臓器を避けて流れる」
という条件で、3つのパターンを比較してみましょう。
右手が利き手の人は、「丹田から右腕に流れる力」を優先するはずです。
右の腹部には、肝臓という臓器がありますので、力の流れは、
背中にある右の肩甲骨付近を通って、右腕に流れようとするはずです。
同じように、左腕への流れを作ろうとするため、「左右2つ力の流れ」のバランスを
コントロールするために、「背骨に強靱な軸を作って、軸を中心にバランスを取ろう!」
という意識が生まれます。
大半の「日本の社交ダンスのプロ教師」は、この感覚によって、生徒を指導して
いるものと思われます。(すべての人間が、自分と同じ感覚だと思い込んでる)
左手が利き手の人、もしくは両手を使える人は、
「丹田から左腕に流れる力」の方が、伝わりやすいことを体感できるはずです。
丹田~左腕へのルート上には「肝臓」という障害物は存在しませんからね。
「丹田から~左腕への力の流れ」を作っておいて、「てのひらを押す力」を加え、
右肘を固定する意識を持てば、自然と「丹田から肝臓(右の内臓)を持ち上げる力」
が働きます。
カラダの中に、変則的な「左右2つの力」が働きます。
滑らかな踊りを出来るのですが、「左右2つの力のバランスが変則的」で有るが故、
姿勢がゆがみやすく、周囲から悪い評価を受けやすいというデメリットがあります。
こちらは、「丹田から放心円上に、力が拡散していく」という考え方で、
カラダ(内臓)の中を、(左右2つではなく)「1つの力が抜けていく」という
感覚です。
ホールドを作る際、右脇腹~肝臓の下~左腕のルートを取れば、自然にボディが
持ち上がる上に、左サイドが少し前に出て、綺麗な姿勢になります。
次に、左手のてのひらに「押し返される感触」を感じると、
「肝臓の上を通って右腕に流れる力の流れ」が生まれてきます。
「左右のてのひらの感触」を変化させれば、「丹田から発せられる力」のバランス
を自由自在にコントロールできます。
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さて、3つの力の流れ(太極拳で言えば「勁道」かな)を、提示してみました。
全部同じ・・・・なんて、あり得ないですよね。
どれを選べば、やわらかく、のびのびとした、全身を使った踊りができると思いますか?
生徒が、どれだけ優秀な才能を持っていたとしても、生徒を教える先生が「偏った先入観」
を、生徒と接していたとしたら、「先生が生徒の才能を潰す」ことになってしまいます。
日本の社交ダンスのプロ教師は「丹田を意識して踊れ」とか、そういうことを平気でいいます。
じゃぁ、丹田から発せられる力は、どのようなルートで、腕に伝わるのか?
社交ダンスのプロ教師は、星の数ほどいるけど、誰一人として、答えないでしょう。
「質問する人に対しては、完全に無視を決め込んで、なにがあっても答えない!」
それが、日本の社交ダンスの暗黙のルールだからです。
教える側の「プロ教師」が、このルールを変えたとき、社交ダンスに夢と希望が芽生えてきます。
プロ教師が変わらなければ、社交ダンスは変わらない。
わたしは、そう思います。
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