社交ダンスを踊るときに一番最初にやることは、「男性が左腕を持ち上げる」こと。
そのあとで、女性が右腕を持ち上げながら、男性のほうに近づいてくる。
「男性が左腕を持ち上げる」という単純な動きの際、「インナーマッスル」と使っているかどうか?
肩の筋肉を縮める(そのように脳からの指令を出す)ことで、腕全体を吊り上げることが出来ます。
肩の筋肉を縮めたままで固定しておけば、肘の高さを一定に保ったまま、維持することができます。
でも、これは、「アウターマッスル」を使ったホールドであって、インナーマッスルは使っていない。
「なんらかの方法」で、インナーマッスルを利用して「腕全体を、肩の高さまで浮き上がらせた時の
ホールド」とは、見かけ上は同じでも、カラダの使い方は、まるっきり違う。
男性がどちらのタイプなのか、相手の女性は、直感的にわかる・・・・かもしれない。
ここに、「おもしろい動画」があるので、紹介します。
ロシア発祥の格闘術「システマ」の動画です。 「おそロシア(恐ろしや)」です!
動画は「システマ流、力を入れずに倒す方法」ですが、社交ダンスに応用すると
「大きくスウィングしながら、大きく鋭い回転動作を行う方法」とかに使えます。
1分36秒のところから、動画を開始。
(人間は)力が2つの方向に掛かると、基本的に耐えられない。
2つの力が同時に掛かると、意図も簡単に、姿勢が崩れて、立っていられ
なくなるという意味かな。
2:00 「白い服」は、「右肩から右手首・右の拳の方向に力が流れている」
2:10 (主となる)力の方向に対して、(外部から)垂直な方向の力を掛けられると
・・・力が抜けて、マジでカラダに力が入らなくなってしまう。
2:30 以下、この原理の詳しい説明
なにも、難しいことは言ってないですよね。
実演できるかどうかは別として、原理だけなら、子供でも理解できる。
社交ダンスにおいては、2つの方向の力を同時に掛けてやることで、
どんなタイミングからでも、「大きく鋭い回転動作に入る」ことが可能になります。
両足を揃えたタイミングであっても、両足を大きく開いたタイミングであっても、
大きく足をスウィングさせたタイミングでも、回転動作に入れます。
ワルツのスピンターンは、「二人が抱き合って遠心力による回転する」と
教える先生もいれば、あくまで「直進動作での入れ替わり」だと教える先生も
います。 教える先生自身が、原理を理解していない可能性が高いです。
でも、この動画の「2つの力」を考えれば、疑問はすぐに解けます。
インナーマッスルを使って左腕のホールドを作り(左腕を持ち上げて)
肩から手首・指先の方向に向かって「力の流れ」「気の流れ」を作っていきます。
インナーマッスルを使った「力の流れ」「気の流れ」を、まっすぐに進ませます。
で、これに「2つめの力」を加えます。 メインの力に対して垂直(直角の方向)
の力です。
薬指だけを、横向きに進ませるように、脳から「指を曲げる指令」を出して、
誰もが簡単にできる「アウターマッスル」で、「垂直な力」を作り出せばOK。
これだけで、カラダ全体が、大きく回転を始めます。
アウターマッスルを使って「肩の筋肉を縮める」ことでホールドを作っている場合
指を曲げても(指の筋肉を変化させても)、カラダは回転しません。
でも、インナーマッスルを使って「腕・肘を浮かせて」ホールドを作っておいて、
その腕を前方に進ませながら、アウターマッスル(脳からの指令で筋肉を動かす)
腕の動きと垂直(直角)に力を加えてやれば、大きな動きの中で回転動作に入る
ことができるようになります。
2つの動きを同時に行ったとしても、外見上は、「合成されたひとつの動き」に
見えてしまいますので、それをマネをしても綺麗な動きにはなりません。
「左腕全体が緩やかにカーブを描く」のと「直進と直角の2つの力の合成」では、
カラダの内部の動きが、まるっきり異なるので、違いを把握することは重要です。
こんな話、日本の「社交ダンスの先生」は、口が裂けても言わないと思います。
ちょっとでも難しいことを教えようとしたら、生徒が来なくなるから・・・ね。
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