ダンスビュウの6月号(2019.06)の付録のDVDが、
地元・金沢の中嶋秀樹・中嶋美喜先生のワルツの動画になっている。
中嶋組の踊りは、地元にいても、なかなか見る機会がないので、
中嶋組の踊りの特徴を知るために、DVDでじっくりと見るのも、いいかもしれない。
感想を一言で言うと、中嶋先生は
英国ブラックプールの踊りは、それなりに知っているのかもしれないけど、
いわゆる「日本の社交ダンス」についての知識は、限りなくゼロに等しい!
と感じました。
DVDでのレクチャーが、日本人向けのレクチャーになってない・・・ってことかな。
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ワルツの「ウイング」から「シャッセtoライト」に繋げていくところ動画で、
金沢正太先生の「ダンスIQ」に当てはめてみると、問題点が見えてきます。
さて、中嶋先生のウイングは、どれでしょうか?
それによって「ダンスIQ(天才? 普通? 無知・無能?)」が決まってきます。
イラストの【A】の姿勢に、「完全に一致」してますね。
このあと、女性は素早くネックを返して、結果的にスウェイがついてますが、
男性は左を向いたまま、スウェイ無しでライズしています。
さてさて、中嶋先生のダンスIQ(ダンスの知能指数)は、どの程度???
中嶋先生の【A】は、10点満点の1点だから、無知・無能の判定ですね。
どうして、こうなるのか?
頻繁に、ダンス雑誌のDVDに登場する先生は、金沢正太先生の「プロが教えない」
シリーズを何度も何度も読み返して、いわゆる「日本の社交ダンス」を必死に
勉強していると思われます。
金沢正太先生の踊り方と違うレクチャーは、極力避けて、地雷を踏まないように
している感じかな。(正しいことでも、言ってはいけないことがある)
中嶋先生は、「日本の社交ダンス」について、なにも勉強していないと思われる。
多くのダンサー(ダンス雑誌の読者)が「日本の社交ダンスの模範的な踊り方」と
受け止めていて、実際に、絶大なる支持を得ている金沢正太先生と違う踊りを
レクチャーするということは、自ら地雷を踏んで自爆するようなもの。
これでは、いくら正しい踊りをしていても、最悪な評価しか得られません。
ウィングの後続は、男性は女性の右側(アウトサイド)に左足を出していく、
「珍しい」ボディコンタクトになるので、個人個人の特徴が出やすい(外部
から見えやすい)とともに、「ライズ」や「スウィング」の概念の認識の違い
によって、踊り方が変わってきます。
「日本の社交ダンス」は、
「子供から高齢者まで、初心者も上級者も、同じ基礎で踊りましょう」
という定義の元に、基礎が作られています。
厄介なことに最近は「ダンスIQ」とかで、シロウトでもわかるように点数化されつつあり
「他の人と違う踊り方」をすると、(それが完璧なものであったとしても)
ボロだのカスだの、さんざんに酷評されるのが、今の社交ダンスの現状です。
本来なら「子供から高齢者まで、初心者も上級者も、同じ基礎で踊りましょう」という前提で
作られた「初心者の考えるライズやスウィングの固定概念」なんてものは、捨ててしまった方が
よいのでしょうけど、残念ながら日本の社交ダンスは、「初心者のライズ」「高齢者のスウィング」
がベースとして、絶対的な権威をもっています。
その「初心者が持っている踊りの概念」から外れた動きは、すべてNG(間違った動き)と
されてしまいます。
ブラックプールで活躍している一流選手でも、無知・無能の判定になるのですから、
一般のダンサーが、「上」をめざとうとしても、待っているののは、挫折と絶望だけ。
これでは、若い人が育つわけがない。。。。ですね。
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