社交ダンスと、武道・武術を比較すると、面白いものが見えてくる。
日本の社交ダンスが、ひたすら、崩壊に向かって突き進んでいることを・・・・
●武道・武術において
初心者は、「頭で考えた通りに動く筋肉」を使って、
腕力で相手をねじ伏せて、相手を倒そうとする。
上級者は、「カラダの中に流れる『気』の流れ」を使って、
軽い力(軽く触れただけで)相手を倒そうとする。
達人と呼ばれる人は、相手のカラダに触れていないのに、
なぜか、相手は倒れこんでしまう。
●これと同様なのが、社交ダンスのリード&フォロー。
初心者は、相手にボディを押し付けるように要求し、
「頭で考えた通りに動く筋肉」を使って、
相手のボディを動かして、相手をリードする
上級者は、「カラダの中に流れる『気』の流れ」を使って、
軽い力(軽く触れただけで)相手をリードする。
達人と呼ばれる人は、相手のカラダに触れていないのに、
なぜか、相手はリードすることができてしまう。
●相手とのコンタクトを考えてみると・・・・
男女が抱き合って、カラダを押し付けあう、ダンスホール。
複数のコンタクトポイントがある、スタンダードのホールド。
スクエアルンバや、ジルバの「クローズド・ホールド」
この先に、「男性の左腕と女腕の右手のコンタクト」で
リード&フォローを行う「キューバン・ルンバ」がある。
腕の力で、相手を押したり引いたりするのがよいのか?
腕に微妙な変化を与えるだけで、相手が動くのか?
どちらを良しとするかは、「先生」の考え方次第。
これを発展させると、相手と離れて踊っていても、
「リードする側の微妙な動きの変化」言葉を変えれば
「リードする側のカラダの中に流れる『気』の流れ」
が伝われば、フォローする側のカラダが自然に動く。
こういうのが、「ダンスの最高峰」であるべき姿。
●社交ダンスを、ぶっ壊したいならば・・・
日本の社交ダンスの将来を「崩壊」させたい人がいたい
としたらどうすればよいか。簡単ですね。
ただ単に二人が離れて踊ってる「二人のソロダンス」の
芸能人を引っ張り出してきて、テレビで「世界第六位!
世界第六位!」と連呼する それをプロ教師が絶賛する。
こんな馬鹿げたことをやっていたら、誰も、社交ダンス
を始めようとは思ない。
こんなものは、二人で踊っていても「ソロダンス」なのだ。
なぜか、日本のプロ教師は「二人のソロダンス」を理想と
するかのごとく、異常とも思える教え方を推奨している。
もはや、ダンス雑誌も、古臭いプロ教師も、聞く耳を持たない。
日本の社交ダンスは、暴走している。
そして、確実に、崩壊に向かって突き進んでいる。
|