今日は、仕事、お休み。
さすがに、2日間連続で、かがやき練習会をやると、バテバテになる。
当然のごとく、荷物は、クルマの中に積んだまま放置。
今年に入って、大量に購入した、ダンスのCDの整理とか、ダンス絡みの雑用が溜まってるので
まる一日休みを取って、部屋に引きこもって、淡々と作業を進めることにする。
その前に、「ダンス八景」の第7弾。
社交ダンスには、いろいろなドラマがある。
普段は気づかない、ドラマの数々を、書き綴っていく。
社交ダンスを踊る人同士で、さまざまな情報が飛び交っている。
なにが正しくて、なにが間違っているかは、一人一人が判断しなければならない。
例えば、「新聞」や「テレビ」の情報が完璧に正しく、「資格を持った先生」と呼ばれる人の
指導が絶対的に正しいかといえば、そうでもない。 自分で判断することが重要である。
日本の社交ダンスの常識(多くのプロ教師が教える指導)として、こんなのがある。
・男性は、最低でも「女性の3倍」、努力しなければならない。
・男性は自分の力で立ち、自分の力で動かなければいけない。
・女性は男性にボディを預けて(くっつけて)男性をフォローに徹する。
こんな日本の馬鹿げた常識が、日本の社交ダンスをダメにしている・・・のかもしれない。
「面白そうだから、社交ダンスを習いたい」と、ダンス教室を訪れた若い夫婦がいたとしましょう。
平成生まれ、平成育ちの夫婦の女性に、こんなことをいったら、その女性は、キョトンとして
やる気をなくすはずである。 こんな指導に、大絶賛する現代女性など、ほとんどいない。
こんな指導をする頭の固いプロ教師が、社交ダンスをダメにしているといってよい。
「自分で考えて判断する」ということを忘れてしまった、古臭い思考回路の指導者が、
日本の社交ダンスを腐らせている・・・と言った方がよいかもしれない。
わかりやすい、簡単な質問です。
社交ダンス(スタンダード)において、
・男女のボディ(胴体)の回転速度は、全く同じでしょうか?
・男女のボディ(胴体)の回転終了のタイミングは、完全に一致しているでしょうか?
どうでしょうか?
日本の社交ダンスの常識で考えれば、
男も女も、ボディの回転速度も、回転終了のタイミングも、全く同じ
男女がぴったりくっついて回転するものだ・・・と判断するでしょう?
ところが、女性の姿勢の特性から、女性の方が回転速度が素早く、
回転終了のタイミングは、男性よりも女性の方が僅かに早いとしたら、
昔からの日本の社交ダンスの常識は、根底から覆されます。
ヒールの高い靴を履き、アタマと左肘を「左」に置いている女性のほうが
高速でシャープな回転が出来るので、回転が終了してボディが静止する
タイミングは、男性よりも女性の方が僅かに早い。
結果として、回転が残っている男性のボディは、回転が終了している女性の
ボディに吸い寄せられていく感じになります。
回転が終了した直後の「静粛感」のある女性のボディは、非常に心地よいもの
があります。
名人の大工さんがカンナを掛けた直後の材木のような感じ。
「捻じれ」もなければ「歪み」もない。2枚合わせればピッタリくっついて離れない。
そんな「まっすぐな板」を実感できる女性のボディに、男性のボディが吸い
寄せられていく。
まさに、これこそが社交ダンスの女性の理想のボディなのだ!と実感させらる
こんな話、信じる人が何人いるだろうか? 誰も信じないかもしれない。
例え、「美しい理想の女神」が目の前に現れたとしても、男女が同じ速度で回転すると
面込んでる男性は、女神の存在に気づくことができない。
なぜなら、男性は、男性と同じタイミングで、女性を回転させてしまうから。
具体的な例でいえば、ワルツの定番で
PP(プロムナードポジション)からの、ランニング・ウィーブ
というのがある。
男性のボディ(胴体)は、約7/8回転、大きく回転したあと、後退動作に入る
女性は、PPからの前進になり、ボディ(胴体)は、1/4~3/8回転くらい。
しかも、女性は、顔の向きを右から左に変える際、自然にボディ(胴体)の向きも
変わるので、体感的な女性の回転量は「ゼロ」に近い。
女性は、顔の向きを変えることで、ボディを回転させ、ボディを安定させたまま
体重移動させる練習をすればいい。
回転後の体重移動の際、ボディ「ぶれない」「捻じれない」「歪まない」ことが重要である。
そうすれば、男性のボディは、自然に女性のボディに吸い寄せられる。
男性は、回転が終了した「まっすぐな理想の女性のボディ」のここちよい感覚と安定感
を、しっかりと自分の肌で覚える。
そして、理想の女性のボディに吸い込まれて食感覚を、シャドーで再現できるように、練習する。
こうすれば、「踊り」に関する考え方が変わってくるはずであり、
「男性は、女性の3倍、練習しなければならない」という指導に、疑問をもつようになってくる。
今の日本社交ダンスの指導方法を、ランニング・ウィーブに当てはめると
7/8回転(315度)が完了直後の男性のボディに、90度回転の女性は、ボディをくっつけろ!
という指導だったりする。
おかしいと思う人がいないのか、女性の存在を無視しているのか、誰も疑問を持とうとしない。
男性のボディに、自分のボディをくっつけることが出来ない女性は、叱られるのである。
なにがあっても男性に服従する、なんとも忍耐強い「大和なでしこ」の姿
まさに、究極のドラマ。
ドラマの中には、「女性が、安定して立つとことから、ダンスが始まる」という思考は、まったく存在しない。
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