プロ教師は、口癖のように
「カウントに合わせて踊りなさい」
とか
「リズムに合わせて踊りなさい」
とか言うけれど、
世の中、そんな簡単なものではない。
ほんとうの「社交ダンス」というものは、
音楽に合わせて
「掌(てのひら)と、足の裏を 連動させ
カラダ全体に変化を与えながら踊る」
というのが、踊りのベースになっている。
・・・としたら、どうだろうか?

社交ダンスにおいて、男性の左手は、
常に女性の右手とコンタクトを取っているので
左手で考えてみると面白いのですが、
掌(てのひら)のパワーラインを変化させれば
「左右の手足の連動」の形態が変化するので
カラダ全体が動き、足の裏の重心も変わる。
だとすれば、リズムに合わせて、
掌(てのひら)に繊細な変化を与えることが、
「音楽のリズムを取る」ということになる。
そして、男性の左の掌の繊細な変化は、
2倍3倍に増幅されて、女性に伝わります。

社交ダンス(スタンダード)における
「掌(てのひら)の変化」と「手足の連動」の
関連性は「4スタンス理論」の解析が
多くの部分では、的を得ている..と思う。
そして、「掌の変化」が、色濃く出るのが
ワルツにおける、カウント1から2への変化。
なので、自分のいる身近に、カラダ全体、
手足を連動させて踊っている「上級者」がいるのならば、
その上級者の「掌(てのひら)の変化」を盗み取る
のが、上達の極意...ということになってくる。
...本来、ダンスというのは、そんなもんだと思う
(あくまで、個人的な感想です)
ところが...
日本のプロ教師の教え方は違う!!
日本のプロ教師が教える社交ダンスは、
根本的に、上記の視点が、
完璧に抜け落ちている...はずである。
日本のプロ教師の教えるダンスでは、
スタンダードだろうとラテンだろうと、
「掌(てのひら)の変化」は認めない。
てのひらも、腕全体も、変化させずに、
カラダをひねったり、膝を持ち上げたりしながら
音楽に合わせて、足を動かすことで、
「しっかりカウントを取りなさい」
と教える。
そういう先生のところに、客が殺到する
そういう先生のサークルは、大繁盛する。
てのひらを変化させず、腕全体を固定して
カウントに合わせて踊ることができれば、
「クソ難しい掌の変化」など、いらない。
「カラダ全体を使って踊る」努力をする人間を
「時間を掛けて無駄なことをしてるバカ」
として、軽蔑の対象にして盛り上がる。
トップに立つ「プロ教師」と呼ばれる人間が、
生徒に、こんなことを教えているから、
だんだんと、社交ダンスが廃れていく。
自分のために「カネ儲け」のために、
ダンスの基礎をねじ曲げて(基礎を捨てて)
ひたすら、人を集めるプロ教師....
社交ダンスが廃れた原因は、まさにこれだな。
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