社交ダンスを覚える(習う)ときの「音楽」と「踊り」の関係。
この動画は、ものすごく、わかりやすい。
元JCFラテンチャンピオン
イシカワヒロユキダンススタジオ 石川浩之先生の動画です。
他人に「ダンスを教える」ということが、どういうことか?
今まで見えなかったものが、見えてくる。
説明が「サンバのホイスク」であるところが、ミソです。
サンバのホイスクというのは、
腕を持ち上げて、肘を固定した姿勢で、男女が向き合います。
(ある意味)スタンダードと同じです。
ということで、この動画で着目したいのは、
「腕を持ち上げて、肘を固定した姿勢」の
サンバのホイスクという動きを教えるとき
(あるいは習うとき)
「音楽」と「踊り」の関係は、
どうあるべきか?
というポイントです。
この1点だけに着目して、動画を見てみて下さい。
まず、0分16秒のところから
「足型(ステップ) → 形・動き → 音楽」
の順序で教える場合と
「音楽 → 形・動き → 足型(ステップ)」
の順序で教える場合。
どちらが良いか? という説明をしてます。
くどいようですが、ここで説明しているのは
本来、「腕を持ち上げて、肘を固定した姿勢」で踊る
サンバのホイスクの説明です。(これ、超!重要)
で....
4分28秒から、ホイスクの説明が始まる。
バウンズ+コントラクション、
6分44秒、(ドジョウすくいの宴会芸?)の
「ざる」を、持ってすくい上げる動きを繰り返しながら
カラダを動かすイメージ・・・ってことかな。
そして、それにメレンゲアクションを加える。
この3つの要素が全部入って、綺麗なホイスクになる。
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ここから「学ぶ」べきことは、なにか?
「腕を持ち上げて、肘を固定した姿勢」
で踊るサンバのホイスクにおいて
「音楽」と「踊り」を関連づけるには、
最低限、これだけの説明が必要になる。
「腕を持ち上げて、肘を固定した姿勢」
で踊るサンバのホイスクを教えるために
腕を使って、ザルをすくい上げる「ドジョウすくい」
から始めている。
ダンスってのは、そういうもの。
もし、もし・・・ですよ。
サンバの「ウイスクは、腕を持ち上げて、肘を固定した姿勢」
だからということで、背中に強靱な鉄の十字架を作り、
肘を真横に張って、腕をカチンカチンに固定して
ケツを前後に振りながら、必死に音楽に合わせる指導
「音楽から外れたら、叱りつける」という指導を
行なったら、どうなるとおもいますか?
いくら音楽に合っていても、それはサンバじゃない。
無理矢理に、音楽に合わようとすれば、サンバとは
似ても似つかない動きになってしまうはず。
じゃぁ、スタンダードだと、どうなのか?
ラテンだと、そういう矛盾に、すぐに気がつくのですが、
スタンダードだと、気がつかない人が多い。
というか、教える側のプロ教師でさえ、気がついてない。
だから「腕を持ち上げて、肘を固定したホールド」のまま
音楽と言うより、カウントに合わせて、無理矢理に踊らせようとする。
カチンカチンなホールドで、音楽に合わせようとしても
ダメだろうとか思うのですが、スタンダードのプロ教師は
カチンカチンなホールドで踊らせておいて、音楽に合わない人を叱りつける。
サンバのホイスクも、ワルツのウイスクも、
「腕を持ち上げて、肘を固定したホールド」
で、音楽に合わせて踊る点は、同じですよね。
サンバのホイスクは、音楽に合わせる以前に、
カラダの動きの説明があるのに、
ワルツのウイスクでは、問答無用で
「腕を持ち上げて、肘を固定する」指導をして
カウントに合わせて動くとができれば、それだけで合格!
ワルツでは、肘を固定して、カラダをカチンカチンに固めて、
「踊りがカウントからズレたら、叱られる」という世界。
こんなのサンバとかのラテンでは、あり得ないと思います。
サンバとワルツ、どこに、どんな違いがあるのでしょうか?
なんか、変だと思いませんか?
プロ教師によるラテンの指導は、正しいと思います。
でも、多くのプロ教師によるスタンダードの指導は、
根本的に、なにかが間違ってるような気がします。
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